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ビジネス

「自炊代行」業者に対し著作権使用料の徴収を求めることで「合法化」する試み 150

ストーリー by hylom
新しい著作権ビジネスに? 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

書籍や雑誌をスキャンして電子化する作業を代行する、いわゆる「自炊代行」業者は、現行の著作権法の下では違法とされていた。しかし、彼らに対し著作権使用料を徴収することでスキャン行為を許諾するという構想が検討されているという(読売新聞)。

まだ具体的な話は出ていないが、日本文芸家協会や日本漫画家協会、日本写真著作権協会などが「蔵書電子化事業連絡協議会」を設立して協議を始めるという。コストなどにもよるが、期待したいところである。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 17時51分 (#2350555)

    http://www.mybook-digital.jp/ [mybook-digital.jp]

    公式サイトが立ち上がってますね。
    ストーリーに出てる協会の他、ヤフーが関わってます。4月19日にUDXでシンポジウムがあるそうなので [mybook-digital.jp]、それまでは詳細は分からない感じかなと。

    #ヤフーが名を連ねているにももかかわらず鯖はロリポップだった

    追加のメンバーを募集しているわけではない [mybook-digital.jp]ので、どうも具体的なプランがある感じはしませんね…。単に許諾したホワイトリストを管理するだけの団体なら実際の所ほとんど意味は無いので(本当に問題になるのは権利の所在が分からないものについての扱い)供託金制度の拡充や、低コストで利用しやすい共同事務の仕組み作り、対応した法改正への働きかけなど、包括的な取り組みを期待したいところです。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 19時05分 (#2350624)
  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時07分 (#2350579)

    購入した人が払った代金の一部が著作権料として支払われているのに、
    裁断・電子化の手間賃以外に著作権料が必要って意味がわからない

    #電子化したものを販売したら著作権料は支払われるべきだとは思うけどさ

    • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時14分 (#2350588)

      電子化とは複製であり、複製権は依然として著作権者にあります。
      自炊代行は個人複製の範囲を超えていると著作権者は主張していて、自炊業者はその点で法廷で争わなかったからです。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 19時00分 (#2350622)
        法律判断は出て無いはずですよ
        小企業ばかりなのが原因か、裁判継続されておりませんので確定かのように言うのはどうかと
        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 20時07分 (#2350675)

          昔、レンタルビデオが新しく生まれた花形産業だったころ、レンタル屋さんでは普通にダビングの代行というのをやってましてね。
          いっぱいダビングしてもらったなぁ

          もちろん、著作権法に違反しているということですぐになくなりしました。

          細かい条件が違いますけど(複製元の所有者とか)、所有者以外が複製を行うことは私的複製の範囲外とするのが基本なので、代行という段階でどうにもなりません。

          #てか、業者がサービスを開始したときから指摘されていたことのはず。

          親コメント
    • by nmaeda (5111) on 2013年03月26日 19時01分 (#2350623)

      > 購入した人が払った代金の一部が著作権料として支払われているのに、

      それはその本なり何なりとしての限定された料金。その本人が自宅の机で電子化(複製)するなら個人の範囲かもしれないが、業者を使ってまで電子化する場合の司法判断はでていない。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 20時39分 (#2350693)

        「電子化」と書けば新しいことのように見えますが、ようは「複製」ですよね。
        CDをテープに録音するのが「複製」であるように、記録媒体が変わっても複製であることには変わりありません。
        私的複製とは所有者にのみ認められている権利なので、金銭の授受があるなしに係わらず所有者以外が複製すると私的複製の範囲外となり違法です。
        (複製を作成する為に所有者本人以外が手を動かしちゃダメって事です。)

        ここの話をすっ飛ばす人が多いのは何ででしょうね;

        #個人的には高くてもいいから、正規の業者に依頼した場合には私的複製(電子化)OKにしてほしいな~
        #非破壊的な電子化ならなおよし。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 21時27分 (#2350725)

          >私的複製とは所有者にのみ認められている権利なので、金銭の授受があるなしに係わらず所有者以外が複製すると私的複製の範囲外となり違法です。

          所有者であるべきという規定はないです。
          「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、その使用する者が複製することができる」ですので、その使用者本人であれば足ります。

          まぁ、それ以外の人が複製すると違法、というのには同意ですが。

          親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時15分 (#2350589)

    わざわざこんな回りくどいことをせずに、出版社がデータをDRMなしで販売すればみんなそっちを使うのに。
    自炊の代行の代金だって結構高い。
    需要があって金を払う人がいるというのに、供給しない意味がわからない。
    そうすれば紙も無駄にならないし、流通コストの削減もできる。
    また、自炊業者なんて入り込む余地もなくなる。

    • by s02222 (20350) on 2013年03月26日 18時42分 (#2350612)
      郵送CDレンタルと同じ。

      ネットで申し込まれた媒体を郵送でユーザの手元に送り、ユーザがそれを取り込んで返送する、
      という儀式を経ることによって何かが守られている。

      # 郵送のタイムラグで頒布速度が制限されるとか、
      # ほど良い無駄なコストがかかる分だけ販売側が保護されるとか。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      私も、著作権者の皆様には、
      自炊代行する権利を一刻も早く行使してほしいです。

    • by Anonymous Coward

      ここは少しひねって、出版社が自炊代行に参入したらどうだろう?
      客から業者に本を送る手間が減ってコスト的に有利!

      # 自分でも何を言ってるのか良く分からない。

    • by Anonymous Coward

      そしたら売上減るんじゃないかなぁ。
      本の種類にもよるだろうけど、違法なコピーがタダで
      安全に手に入るならそうなるでしょう。

      • by Anonymous Coward

        今だって普通にスキャンできるわけだし、そこは変わらないでしょ。

        • by Anonymous Coward

          スキャンにかかる人的コストがなくなるわけですから、違法コピーの速やかな出現と速やかな配布につながるじゃないですか。
          実際にやってる人たちにとっては些細なことで実質変わらないのかもしれませんが。

    • by Anonymous Coward

      そうだそうだ。

      もはやKindleが上陸してるんだから、いずれ崩される電子出版しない権利なんかで守りに入らずグローバルスタンダードじゃ出来ないサービスの独自進化で対抗すべき。
      ・書店に実本とともに置いてあるバーコードとかから購入するとその書店に利益が入る(購入者も安ければ尚好
      ・CDの試聴機のように長期間利用するには不適な端末で立ち読みをそこに集約させる(良くあるお試し版ではなく各種気力次第では全部読める
      ・購入した電子書籍を貸し借り可能、但し端末同士の物理的近接が必須で貸し借り期間の上限は版元が決められる
      とか。グローバル展開できそうなものもあるけど書店連携は日本の書店密度ならではじゃないかなー

      # 敵を「選ばさせない」よりAmazonみたいに「選ぶ価値をなくす」ほうが強いと思うんですけど。

  • by akiraani (24305) on 2013年03月26日 23時21分 (#2350781) 日記

    とにもかくにも、組織力が致命的に足りない。

    60年も国から公認受けて音楽関係の著作権代行業務をほぼ独占していたJASRACくらいの業務基盤があるならともかく、2001年の著作権等管理事業法以前にはそんな管理をする組織すらなかった出版業界にはそんな基盤もなければ予算もない。
    例えば、2011年の書籍の発行点数は7万点以上、これは音楽CDの約5倍というものすごい回転率で、過去のものも含めれば途方もない数のタイトルがある。
    それだけの種類の書籍が代行電子化されたかどうか確認して、著者との連絡窓口を維持して徴収したお金を分配する……そんな作業が出来るかといわれるとどう考えても無理。

    書籍の著作隣接権問題でも似たような話があるんだけど、結局のところ、膨大な数の書籍の著作権を管理するだけの事務処理能力がそもそもないので、どんなにすばらしいお題目を唱えても絵に描いた餅以上のものにならない。
    おそらく、大手の出版社で談合して取り分を決めてどんぶり勘定で分配することくらいしか出来ないだろう。
    ややこしいことに、法律上は出版社が持っているのは複製権ではなくて出版権なので、徴収した著作権使用料は直接著者に還元する必要がある。その分配をどうするかはまた出版社内で頭を抱える原因になることは想像に難くない。

    出版権を設定するためには国定の著作権管理事業者に複製権管理を委託して、各出版社はその管理事業者を通じて印税を支払うよう法律で定める、くらいの無茶なことをやらないと管理はいつまで経っても出来ないだろうと思う。

    まあ、仮に公平に分配できるだけの組織力があったとしても、自炊代行なんて市場としてはめちゃめちゃニッチで作家に分配しようにも振込手数料の方が高く付くような状態になるのがオチだろうけど……。

    ただまあ、そういう困難をはねのけてまっとうな著作権管理上を成立させることが出来るのであれば、自炊代行業者から著作権使用料を徴収するというのは賛成かな。

    合法化されたら1冊数百円くらいかかったとしても自炊代行業者を利用する価値があると思う人はきっと居ますよ。そして、そういう人の目的は電子書籍の入手ではなく、本棚の圧縮なので、まず間違いなくヘビーユーザーになります。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • 代行屋は単に役務を提供しているだけなのに,なぜ「著作権法」に違反するのかさっぱり分からない。 例えば身体障害者に対する自炊の「手伝い」は違法なのだろうか。それと「代行」の違いは。身体障害者だから合法,はおかしいよね。 自炊後の原本を売り飛ばしたら違法な気はする。じゃあ破棄しなければならないのかと言うとそれも違う気がする。ファイルが壊れたらまた自炊しなきゃいけないし。 今著作権法上どうなっているのか,の議論も大事だと思うけど,おかしいことはおかしいと言わないと,「文化の発展に寄与」なんかしないと思うよ。まぁここ/.は職業柄著作権で食べている人も大勢いるので…,というバイアスはあって当然だけどね。 個人的には,出版界が新たな儲け口に対して嫉妬ややっかみを持っているだけとしか思えない。 # ちなみに私は一切自炊する気はありません。文系なのでw(違
  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 17時50分 (#2350552)

    いつ?

    • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時04分 (#2350574)

      ある自炊代行のサイトにこうあるわけですよ。

      1. お客様からお送り頂いた書籍は、著作者の許可を得ていると判断し処理をします。許可が得られない場合はご自身でスキャンしていただくか、スキャンをご遠慮下さい。

      つまり、「客が、送った本の全ての著作者に許諾をもらっている」という前提でしか受け付けられないと言ってるわけです。
      許諾をもらった上での自炊代行「なら」合法だと認めてるわけですね。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      業として代行するのは「私的複製」の点で違法だと思うのですが、出典が要りますかね?

    • by Anonymous Coward

      法律家が口を揃えて違法だとしているのに「裁判で判決が無いから合法である」と言いたいのでしょうか。
      「ぼくたち(わたしたち)のあしたはまだ決まっていないんだ!可能性は無限大だ!なんだってできる!何事もチャレンジ!」と言う、あくまでも希望を捨てないその姿勢は、この旅立ちの季節、春に相応しい素晴らしい姿勢ですが、時には現実に向き合うことも大切ですよ。

      実際に訴訟を起こされた業者は全て現実と向き合って、勝ち目の無い裁判を継続する事なく打ち切っていますし。

      • Re:違法とされていた (スコア:1, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時08分 (#2350580)

        何かバイアス掛かりまくってるようだが、
        裁判での判決が無い以上は合法でも違法でもないわな。
        法律家が口を揃えようが業者が裁判を打ち切ろうが全く関係ない。
        業者が裁判を継続するかどうかは単純にコストの話だ。

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          負けたと思うまで人間は負けないのはどうぞご勝手にとしか言いようがありませんが、
          法律家が違法だというのはすなわち裁判になれば確実に負けるということです

          • by SD (32008) on 2013年03月26日 21時46分 (#2350739) 日記

            かつてACCSが中古ゲームソフトの流通が「違法中古販売」であるとしてゲーム雑誌などでキャンペーンを張ったことがあったけど、2002年4月に違法ではないという最終判決が出たよね。あれもACCSは「法律家」に確認を求めたうえでやってると思いますよ。

            #ここから話はそれるけど、
            #件のキャンペーンで、「違法行為」であることがあたかも確定しているかのような書き方、中古屋に売るエンドユーザーを
            #犯罪者扱いする侮辱的な発言をしておきながら、最高裁判決確定後になってもエンドユーザーに対する謝罪文を見かけたことがないんだけど。
            #見かけた方いらっしゃいます?

            親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時03分 (#2350573)

    これくらいで勘弁してやらぁ

  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時14分 (#2350586)

    注意点とかあったら教えて下さい。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時14分 (#2350587)

    適切に(合法的に)この処理を行ったら、配り放題になってしまうんでない?

    • どういう状況を想定して『配り放題』と言ってるのかわからないけど、
      それは頒布権違反になるんじゃないの?

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      配った分だけ、適切な料金を払うなら、問題ないのでは。
      ユーザーが知り合いにコピーなどすることを想定しても著作権者が満足出来るだけの料金って、本の定価の何倍になるかは知りませんけど。

      • by Anonymous Coward

        ユーザーが知り合いにコピーなどすること

        それは私的複製の範囲を超えてるからNGだよ。
        だから、自炊代行業者に物理メディアに入れてもらって、それを貸せばいいのかな?
        もちろん読むためにPCやスマホにコピーするのは私的複製の範囲だからOKだと思うよ!
        あと、人気作品はメディアごと売れるんじゃないかな!?
        何回も自炊代行してもらえば業者も儲かっていいとおもうよ!!

    • by Anonymous Coward
      代行1回につき○円、みたいな感じだろ
      著作権料払った=ばら撒き放題、なわけじゃない
    • by Anonymous Coward

      金銭契約に依り一定の電子化する権利を買うってのは、何時から頒布権が丸ごと得られるようになったんだろう?
      って事をちょっと想像すれば判るが、これってコピー元の権利ではなくコピー先の権利を買うのだと思うよ。
      さらに自炊限定なら配布先も一般的な私的利用の範疇に限られると思われますよ。

      海賊版の発行したいなら、ちゃんと頒布権とか電子書籍配布権とかの名目で契約しないとダメでしょ。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時28分 (#2350602)

    自炊代行業者に対しての許諾は複製と譲渡先を制限して許諾した事になるのだろうけれど、スキャンデータを受け取った客の側はどう制限するのだろう?
    そのままだと私的複製ではない合法的な複製物だから人に渡そうが売ろうが問題なしになりそうな気が。利用規約とかで縛ろうとするのかな?でも、それって有効なのだろうか?
    それとも、許諾契約は客も含めてのものだろうか?

    • by Anonymous Coward

      「私的複製の方法として認める」ってのなら問題は無いかな。
      それなら変わるのは「金銭授受を伴う他者による電子化」が「負担金により私的複製として認められる」ってだけ。
      権利的には自分で電子化したのと何も変わらない。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月26日 18時38分 (#2350609)

    裁断機とスキャナーとPCがあるネットカフェとかないんですかね?

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日々是ハック也 -- あるハードコアバイナリアン

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