パスワードを忘れた? アカウント作成
8040899 story
著作権

赤松健氏がクリエイティブ・コモンズに「黙認」ライセンスを提案 90

ストーリー by hylom
「黙認」はライセンスなのか 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

漫画家であり、漫画の電子書籍化や漫画・漫画家に関連する著作権問題に対する活動でも知られる赤松健氏が、クリエイティブ・コモンズ(CC)に「黙認」の意思表示をする新たなライセンス「CV」(connivance)を提案したという(ITmedia)。

成年向け、BLなど全ジャンルで「黙認」し、内容の審査は即売会運営側に一任。紙の同人誌、即売会限定の版権で、同人誌書店での販売は認めない。これまでの2次創作同人文化を支えてきた「イベント当日の黙認」を明示した形だ。

という非常に複雑なライセンスだ。また、「段階的マーク案」も同時に提案している。ただ、現状のCCライセンスは基本的に著作物の複製や頒布、展示、実演を許可するものであり、CCを付けた時点でそのコンテンツを勝手に複製して頒布できてしまうため微妙ではないかと思う。また、「黙認」のような曖昧なライセンスはよろしくないのではともタレコミ子は思うわけだが……。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時40分 (#2353076)

    話題性があるってだけで、クリエイティブコモンズである必要なんてないんじゃないかこれ。
    こういうニッチな分野はその分野でだけ通じるような独自ライセンスで十分だろう。

  • CCに対する攻撃だよね (スコア:3, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2013年03月29日 19時50分 (#2353045)

    CC発足時の趣旨を破壊するような提案だね。

    ぶっちゃけCCへの攻撃と受け止められても仕方ない暴挙だと思うな。なぜそんなことを思ったんだろうか。

    オープンソース団体が歓迎してくれたGNUに忍び込んでウマウマしてたのに、今やGNUを攻撃してなり変わろうとしてるのだから同じようなストーリーを描いているのかな。

    • 同意。
      CCは許諾の内容をなるべく簡潔に明示して利用者側の権利、普遍的なアクセシビリティを守るためのライセンスだと思っている。CCでさえあれば、ある日から突然利用できなくなったり、差別的に利用を制限されることもない。
      著作者の胸先三寸で後から一方的に撤回できる差別的なライセンスなんて、CCとは全く相容れない。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      なぜと言えばつまり、日本で、特に彼のいるような世界ではCCは全く力不足だ、ということだろう。
      そして、攻撃しているとすれば、それはCCに対してではなく日本の著作権法とその運用に対してだと思う。
      加えて現行著作権法のままでのTPPによる非親告罪化への危機感。

    • by Anonymous Coward

      「明示的にライセンスしないライセンス」というパラドックスなので CC に対する攻撃と言うよりは、
      ライセンスという概念が有耶無耶になりますね。

      ゆえにライセンスという概念に基づく CC を否定しているようにも見えるんじゃないかと。

      ライセンスを明文化しないことを明文化しても、今とあまり変わりないよね。

  • connivance は〔悪事を〕見て見ぬふりをすること,黙認 [weblio.jp]とか姦通などの不貞行為の慫慂[黙視] [goo.ne.jp]という意味で、慫慂は誘って、しきりに勧める [goo.ne.jp]という意味。

    だから例えば、成年向けとかBLで、妻のいる男性に「やらないか」としきりに誘う、それを妻が黙認するなんてストーリーがあれば、それが connivance の例だな。でもCC界隈ではネーミング的に connivance では恥ずかしいと思う人が出そう。
  • >「黙認」のような曖昧なライセンスはよろしくないのではともタレコミ子は思うわけだが……。

    限界超えたら怒るぞってことで、
    「当日限定」ってかいてるから同人誌書店みたいな商業臭いところはアウトと
    明言してると思うんだ。

    • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 22時13分 (#2353146)

      >「当日限定」ってかいてるから同人誌書店みたいな商業臭いところはアウトと明言してると思うんだ。

      名言すら曖昧にしたいんだと思うよ。

      パロディに対する権利者の主なスタンスは以下の4つ。

       1.パロディは一切認めない
       2.認めるがライセンス料を徴収
       3.パロディが法律で認められている
       4.ファン活動の一環として認める

      1「パロディ不可」は、ある意味「表現の自由」の侵害で、厳密に規制するには金も手間もかかる。
      園児の似顔絵すら認めないとなると、業者が二の足踏むためグッズ展開されず、無名作品は販促に繋がらない。
      元からディズニー並みの人気がある作品以外は、パロディ禁止すると知名度が伸びづらくなる。

      2は両刃の剣で、ライセンス料支払ってるんだから何描いてもいい(という風潮になりやすいため)
      作品イメージを壊す(エログロスカプロパガンダ等)パロディをやられたとき大変。
      ライセンス料や事前許可の管理はパロ人気がないと維持できず、無名作品は経費がかかるだけ。

      3の代表はフランス。パロ合法。合法を楯に大儲けしたパロディ作家が権利元とよく揉めてる。
      ガイドラインが存在するにも関わらず著作権侵害で裁判するんだから金も手間もかかる。
      権利元の気に入らないパロディでも、合法で芸術だと言い張られると文句が言えない。

      4の実話で、「御社の作品のパロディ本を作りました」と権利元に親告したパロ作家がいるんだけど、
      権利元は「これからも○○(作品名)を応援してください」と不可も許諾もしなかった。
      つまり、許可/不可を曖昧にしたまま、ファン活動としてのパロディを認めた。

      「黙認ライセンス」ってのは、権利者にとって大変都合がよくて、
      パロディだろうとなんだろうと人気が出ればオフィシャルの販促に繋がるし、
      ガイドラインがないほうが、金儲け廃除も、政治利用厳禁も、ケースバイケースで対応できる。
      「権利元に不都合なパロディ」は変化するので、事前に明文化したくないのは実は権利者のほう。
      ライセンス料がないほうが、作品イメージを損なうパロディに対して堂々と文句を言える。

      親コメント
      • > 3.パロディが法律で認められている
        > 3の代表はフランス。パロ合法。
        クローズアップ現代のパロディを取り上げた回でその件も出てましたね。

        パロディは文化?それとも違法? 2013年2月19日(火)放送
        http://nhk.jp/gendai/?g-20130219-3312 [nhk.jp]
        http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3312_all.html [nhk.or.jp]

        --
        # SlashDot Light [takeash.net] やってます。
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        元記事には「CCにするとパロディを強制できない」みたいなことが書いてあったな。改変を禁止/制限したり、出典を明記させるコピーレフトライセンスはあるけど、その逆は確かにないよね。

        • by Anonymous Coward

          権利者はコピーレフトの二次創作を認めたくないんだろうね。
          パロディを 許諾する/しない どっちにしても、管理するのは非常に面倒くさい。
          なので、金も手間も掛けず、悪目立ちしてる出る杭だけ排除したいってのが本音。

          過去に、悪目立ちしすぎて著作権侵害で訴えられたのが、 ドラえもん最終話同人誌問題 [wikipedia.org]。
          権利元の逆鱗に触れて警告なしの一発逮捕されたのが、ポケモン同人ショック [wikipedia.org]。

          著作権侵害が親告罪であるのがキモで、
          「俺ら権利者はパロディ作家をいつでも逮捕できるんだ、わかってるよな?」
          と、著作権の行使をちらつかせて二次創作側に空気を読ませるのが、現状の「

    • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時26分 (#2353061)

      >マークの明示も、漫画雑誌の目次などでは「編集部が認めてくれない」ため、漫画のキャラのシャツに描き込むといったグレーな表示を提案している。

      (:3 _ )= 明示してない・・・

      親コメント
    • なにも明示されていないよね。
      作者が警察への牽制するためのものだから、ライセンスとしては意味が無いものになっている。
      (二次創作する側は契約したことでなんの利もない。今までより縛られるだけ)

      二次創作する側はいままで通り、許可や契約をしないで二次創作してればいいんでしょ。
      ライセンスを提示されたからって、契約していない以上無視すればいい。
      親コメント
    • by Anonymous Coward

      その限界はどこ?ってことで結局グレーゾーンのままいつ塀の向こうに落ちるか分からないのでは。
      コミケを想定しているのは分かりますが、名目上1日限りの「即売会」を開いたことにして実際は年中営業したり事実上の通販をしたりといったことになりそうだなと。

      本来は特定のイベントとタイアップしたCCと無関係なライセンスを出せばいいんですよね、出版社が。
      外野からすればワンフェスで出来るならコミケだってできると思いますけど、中から見たらとても一筋縄では行かないからこその現状なんでしょうねえ。

      • 外野からすればワンフェスで出来るならコミケだってできると思いますけど、中から見たらとても一筋縄では行かないからこその現状なんでしょうねえ。

        ワンフェスは事前申請、写真監修、版権料前払い、サンプル提出と色々ハードルが高いよ。
        会場いけばわかるけど、審査落ちているところがたまにある。
        まあ、造詣が悪いってわけではなく、原型が写真提出に間に合わなかった感じだけど。

        当日版権 [wikipedia.org]

        親コメント
      • by Anonymous Coward
        >名目上1日限りの「即売会」を開いたことにして実際は…
        その時は作者が訴えれば良いだけじゃないのかな?
      • by Anonymous Coward

        >外野からすればワンフェスで出来るならコミケだってできると思いますけど
        ワンフェスは年2回です。さて同人誌即売会は年にいくつ開かれているでしょう?

        http://ketto.com/ [ketto.com]

        それらイベントに参加するサークルから見本誌を送ってもらって審査するわけですか?全部?

    • by Anonymous Coward

      > 限界超えたら怒るぞってことで、
      > 「当日限定」ってかいてるから同人誌書店みたいな商業臭いところはアウトと
      > 明言してると思うんだ。

      ひとによって「限界」の考え方が違うから、きちんと明示する必要があるわけで。

    • by Anonymous Coward

      いっそ誰も守らないようなライセンスにすればいいんじゃないの。
      たとえばGPLv3には、違反した場合に権利を回復出来る条件も書いてある。こういう条項があれば違反していたとしても。警察はすぐに手は出せないでしょ。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時50分 (#2353086)

    即売会に限定したとしても中古で出回るだろうし、
    新古品として横流しするサークルも出てくるだろう。
    それに盗品ですら売ってしまう同人誌書店も結託しかねない。

    もう一冊いくらでお金取れよと思わなくもない。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時57分 (#2353094)

    公言した時点で「黙認」とは言わないのでは…

    • by Anonymous Coward

      どこの誰でも知ってるけれど
      誰もがみんな知らんぷり。

    • by Anonymous Coward

      ライセンス作ったところで、まるで守る気がない同人屋もいますからね。
      「ピアプロリンク」って知ってます? ってケースが多々。。

  • by hahahash (41409) on 2013年03月29日 21時27分 (#2353119) 日記

    著作権者の側が『黙認している』のか『知らないだけ』なのか、
    区別ができるようになる。というようなメリットはありそうです。

    まあ、それでも、いきなり逮捕の危険は消えないけどな。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時12分 (#2353053)

    非営利の基準が人によって違いすぎてCCの素材は怖くて使えないよ。
    「サーバ代を賄うくらいのアフィ・広告くらいはいいよ」って人と「アフィも一切ダメ」って人がいるから
    結局最終的にはいちいち素材元に問い合わせないといけない。
    こんな状態なのにさらに曖昧な要素を加えようとするなんてちょっとどうかしてる。

    • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時40分 (#2353077)

      http://openglam.org/files/2013/01/iRights_CC-NC_Guide_English.pdf [openglam.org]
      英語で僕もきちんと読めてないですが、つい先日非営利に付いて調査があり、その結果がまとめられています。
      詳細は...よろしく。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      たとえ莫大な利潤を得ても、それに手を付けなければ非営利でいいんじゃないの。というか、(裁判所等の)第三者的に営利活動でないのなら、著作権者が難癖をつけて咎めることができるわけがない。そのためのライセンスなんだから、なんでも著作権者の言いなりってわけじゃない。

      • 手を付けないって、永遠に現金のままとっておくって意味? いつかは使うなら営利でしょ。

        利益を全部チャリティーに寄付するなら非営利に入れて良いと個人的には思うけど。クリエイティブコモンズライセンス的にどうかは知らない。

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 20時36分 (#2353072)

        利潤を得た時点でそれをどうするか追求される可能性が生まれるからなあ。
        「手をつけません、何にも使いません」なんて言葉を信じる人間がいるとは思えないし。
        黙っていれば良いかもしれないけれどどこかでばれたら大変なことになる。特に嫌儲が多いこの国では。
        サーバ代をさっ引いた余剰分は寄付しますって言うのが無難なのかなあ。
        俺としては仮にそうなったらもっと良いサーバを借りたりして何らかの形で還元したい。それで皆が納得するかはわからないけど…

        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 21時05分 (#2353101)

    そんなイベントがあってもいいかもな。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 21時26分 (#2353118)

    「新たなライセンスの提案」というより、現状を維持するために
    今のうちに制度を整えないとややこしい事態になるよ、という
    話だよね。
    現状が「黙認」なんだから提案するライセンスの名前を「黙認」
    にしたというのは面白いよね。

    • by Anonymous Coward

      YouTubeが例ですかね。黙認というより野放しという話でしょうが、
      海外サーバーに上げて小銭稼ぎという点では昔だったら即逮捕で
      かなり悪質なんですが、マーケティングの点で取り締まれば著作権者や
      アーティストに矛先が向かうという暗黙の圧力がある気もしますが。

  • by Anonymous Coward on 2013年03月29日 23時01分 (#2353176)

    そろそろFSFが乗り出してきて、FSF版のCC的なものを作ってくれると思うんだよね。
    名称は"GNU Creative Commons"、略して"GCC"。

    #"GCC"って言いたかっただけなのでAC

typodupeerror

海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs

読み込み中...