パスワードを忘れた? アカウント作成
10487276 story
著作権

国会図書館、出版社から抗議を受けていた著作権保護期間が過ぎた資料のネット公開を一部再開 74

ストーリー by hylom
配慮 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

国会図書館は著作権保護期間が過ぎた書籍のインターネット公開を進めているが、昨年、日本出版者協議会(出版協)のクレームによりその一部の公開が停止されるという事件があった(国会図書館による著作権切れ書籍のネット公開、出版社側の異議申し立てにより一部を公開停止)。

これに対し、国会図書館は一部のネット公開を再開すると発表した(国会図書館のニュースITmedia)。ただし、出版社が「復刻版」の刊行を開始してから日が浅い「南伝大蔵経」という書籍については「投資コスト回収に一定の考慮をすべき期間内である可能性がある」としてネット公開は中止したままにするようだ。

今後も検討は続けるとのことで、「南伝大蔵経」についても一定期間後に再度公開すべきかを見直すとのこと。

(追記@15:10)「南伝大蔵経」の著作権は切れていないのでは、という話があるが、「南伝大蔵経」のうち公開されていたのは全70冊中の21冊分のみで、「監修者の著作権は切れているが各本の翻訳者の著作権は切れているものと切れていないものがあり公開されたのは著作権切れのものだけ」なのだそうだ。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 13時30分 (#2524373)

    社長へのインタビュー [calil.jp]を読む限り、論理が無茶苦茶。
    結局は、俺様がおいしい商売しているんだから邪魔するなっていうだけのこと。

    以下社長の主張。突っ込みどころ満載なので、コメントしない。

    いくら著作権切れとは言え、現在刊行中で実際書店に並んでいる作品であるということを全く無視して、無断でインターネットに公開すること自体が商業道徳に反する

    1977年に遺族から著作権も買い取った。遺族との絆もある。そういう意味では、その50年後の2027年までは大蔵出版の著作権保護期間であると考えることもできます。

    そして今度は「国会図書館がデジタル海賊版を公開する」という事態になりました。

    著作権者がわからなくなっているものは、最初に復刻した出版者に著作権を付与するべきではないかとも伝えました。

    • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 14時04分 (#2524401)

      いくら現在刊行中とは言え、著作権切れでインターネットに公開されている作品であるということを全く無視して、書店に並べることのほうが商業道徳に反する。

      ともいえるんですよね~

      そもそも事実に反する「国会図書館がデジタル海賊版を公開する」なんて情報流して印象操作してるし・・・

      # この社長には仏教書ばかりでなく現代日本語に関する書物と法律書を刊行してもらいたい。どんなものが出版させられるのか・・・

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 14時47分 (#2524436)

        書店に並べることは別に道徳に反しないでしょう。
        売れないので書店から嫌われるでしょうけどw

        今回は売れない理由を、商品に魅力がないだけなのに、国会図書館に難癖つけたのが問題。

        親コメント
        • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 18時22分 (#2524554)

          大蔵出版も国会図書館も、今日時点でどちらも権利を有していないという点でレギュレーションは一緒。

          その上で大蔵出版側が「国会図書館は道徳に反する」と主張するなら、
          国会図書館が「大蔵出版は道徳に反する」と主張したとしても反論できないよね。

          ていうことですね。

          親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 15時09分 (#2524460)

      なんというクソ主張。

      しかし実際通っちゃったわけだから
      味しめちゃうよね。

      これが、「泣く子は餅を多くもらえる」って奴か。

      親コメント
    • 一番アレなのは、著作権を買い取ったら50年延長という、謎理論。
      そんなのが許されるなら、売買することで永久に延長可能だろうに……

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      問題にするなら、国の機関である国会図書館の判断のほうだろ。

      俺ルールを主張するのは全然悪くない。

    • by Anonymous Coward

      国立国会図書館への申出の内容はまともなんだから、悪意をもったインタビュアーが印象の悪い発言だけを抜き出して印象操作していると考える方が自然。

      • by Anonymous Coward

        全然まともじゃないでしょ

    • by Anonymous Coward

      遺族がごねれば著作権は永遠に保護できちゃうとかもうネズミーマウスじゃあるまいし。

      • by Anonymous Coward

        いやいや一緒にしちゃまずいでしょ。

        著作権制度を研究、コストをかけてロビー活動を行い、これが私企業の利益だけではなく国に利するのだと資料を作って有権者を説得、民主的な手続きと開かれた議論を経てきちんと法案を通して正規の手段で延長しているねずみの飼い主とその国の国会

        に対して

        法的根拠はほぼ皆無だが慣習とか意味の分からない謎の理論を振り回し、公開されれば国内外の研究者に対して役立つであろう資料を単なるゴリ押しで撤回させようとした出版社と、あまつさえそんな破綻した理論にたいして折れてしまい僅かな有識者とやらに意見を聞いただけで身内の理論だけで今後聳え立つ糞の山となって真理の追求を遅らせ、不自由を強いて発展を遅らせる [ndl.go.jp]ことになる前例を作り上げた国会図書館

        全然違う。

    • by Anonymous Coward

      こんなことやってるから、出版不況になるんだろ。
      自業自得だな、こりゃ。

    • by Anonymous Coward

      >著作権者がわからなくなっているものは、最初に復刻した出版者に著作権を付与するべきではないかとも伝えました。
      他の出版社が独自に復刻したって構わないはずだが、こんな理屈が通ったら不公平になるだろう。

      • 文化庁あたりで「歴史的・文化的意義の高い作業」
        であると認定されたら、多少の保護はなされてもいい気はしますね。
        それまで誰も翻訳していなかった歴史的書物を翻訳したとしても
        それを参考に他の翻訳者が翻訳しましたという行為を咎めることは難しいし。
        5年とか10年ぐらいなら独占販売権を与えても良いんじゃないかな、とは思う。

        著作権に含めると問題が多いだろうなあ。
        親コメント
  • by mutyoro (36677) on 2014年01月09日 13時52分 (#2524392)

    秘密主義にすると新技術が相互に影響を与え向上する機会がなくなるから、
    一定期間独占できるようにお墨付きを上げる代わりに、公開してちょということですよね?
    それに比べて著作権の方は単純に、著作者が守られなければ、誰も著作者になるメリットがなくて
    文化的に不利だから守ってやるよってことなんだから、別に商道徳云々の問題じゃないと思いますし。
    それを含めて著作権の買い取りをするべきだと思います。逆にゴネれば法律に則った行為に影響が与えられるとなれば。
    著作権法自体の形骸化が起きみんなが損するのでは?

    • by Anonymous Coward

      著作権が切れてるので、買い取る対象が存在しない。
      実体がないものに対して公金の支出は無理。

      ただ、この会社が持ってる権利、そして社長とその人脈まで丸ごと、国立国会図書館で仏教に関する資料を集めるセクションとして迎え入れるとか、そういう手段もあるだろう。かなり特殊な会社のようだし。
      そうでなければ仏教界が乗り出して保護すればいい。

      特許で言うなら、重要な技術と人材を持っている会社が、収入の柱にしていた特許が切れて潰れそうなとき、
      収入の柱以外の技術も貴重で残す必要があるのならば、特例で特許をの伸ばすのではなくて必要な所が会社ごと買収すると言う感じか。

      • by mutyoro (36677) on 2014年01月10日 12時26分 (#2524923)

        すみません舌足らずでした、
        「出版社は」それを含めて著作権の買い取りをするべきだと思います。

        ですから保護期間があまりない著作権を買ったら、
        保護期間が過ぎたあとは何も保護されないのだからごねてどうにかしようと思うな。
        逆に文化知識の社会的普及を制限し公益性が損なわれる、と考えたので。

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      なんで買い取りしなきゃいけないんでしょう?
      特許と比較して、”保護してやる”コスト負担せずにずっとに保護してもらおうってのは虫が良すぎるんじゃないですかね。

  • 少なくとも翻訳者の著作権 [srad.jp]は、まだ切れてないはずなんですけどね。

    • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 14時22分 (#2524413)

      自分の日記のコメントぐらいは読んで内容をまとめて投稿してよ。

      「国会図書館は著作権の切れていない資料を公開していたのか」と
      誤解されることを避けるために補足すると、近デジで公開されていたのは、
      『南伝大蔵経』のうち、監修者に加え翻訳者の著作権も切れたものに
      限られていたそうです。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      翻訳者以前に、代表著作者(宇井伯寿・長井真琴・辻直四郎)の著作権も、まだ切れてないような。

      • by Anonymous Coward

        自然人と法人の著作権は考え方が違う
        彼らは自然人として参加したのか、法人として参加したのか

  • by matsu03 (34226) on 2014年01月09日 19時27分 (#2524589) 日記

    一番問題は国会図書館の職員が税金でやった仕事をまるで自分の所有物であるかのように思っていることだ。自分が勝手にやった仕事なら、公開しようがしまいが自由だが、公金を用いてなされた仕事は国民の財産なので、職員の勝手な判断で公開非公開を決めてはいけない。横領に当たる。
    Googleなども現行出版がある本の公開を差し控えたりしているが、これは私企業だからであり、どうしようが会社の勝手だ。国会図書館は立場がちがう。あんまり頭の悪い人間を職員に雇うべきではないということだ。公務員がこうした私物化、誤った判断をしたときは、欧米なら真っ先に訴えられるが、日本では国民がまだまだそこまでいっていないのが現状。国民側の力不足かなぁ。

    • by aaaaa0a (36397) on 2014年01月09日 19時40分 (#2524595)
      >一番問題は国会図書館の職員が税金でやった仕事をまるで自分の所有物であるかのように思っていることだ。
      >自分が勝手にやった仕事なら、公開しようがしまいが自由だが、公金を用いてなされた仕事は国民の財産なので、
      >職員の勝手な判断で公開非公開を決めてはいけない。横領に当たる。

      「著作権フリーな著作物は平等に国民の財産とすべき」と判断して、国会図書館職員が合法的に著作物を公開した
      と考えるべきでは?
      そう考えると、国会図書館職員の当アクションは、公僕として至極真っ当なものと思えるのですが・・・
      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 21時59分 (#2524665)

      そこまで扱き下ろすのがただしいかは分からないけど、
      少なくとも国会図書館の職員は出版社側の気持ちが分かりすぎる関係にあるのがまずいよね。

      この大蔵出版が出版しているものは、当時もし今の体勢の国立国会図書館や国立博物館があったら、それらがやっていたであろう仕事ですし
      国立国会図書館に勤めてるのは基本的に文系学者のエリートだから、研究してきた成果や、守って整備すると言う機能についてはそのままでは権利が発生しないと言う状況に、無駄に共感したのでしょう。これが認められないのならば、民間の研究が途絶えてしまう!とかね。

      実際にはこう言う馬鹿がいるおかげで国などの金でやった成果を公開すると余所から民業圧迫だと言われかねないと言う可能性を相当に増してしまった。折れてしまったためにごねた方が得だと言う事になって、自ら業態を変化することなく、ただ単に漫然と経営してきた無能経営者が群がる原因を作ってしまった。少なくとも萎縮させるだろう。
      今からでもいいからきっぱり突っぱねるべきだよね。

      親コメント
  • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 13時26分 (#2524369)

    著作権の切れた奴を宜しく。
    規格の変遷をあたるため、最新版だけが有れば良いというものではない。(お前だけだ)

    • by Anonymous Coward

      著作権以前にそろえるのが大変そう
      そう考えると米国の古い軍事規格とかなにげに優秀だよな。初版まで容易にたどれる。
      まぁ戦勝国だからかもしれないが

  • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 13時47分 (#2524384)

    公平公正の観点から言ったら公開停止というのはおかしいと思う。
    他の著作権者からのクレームが増えそう。

    • by Anonymous Coward
      公平公正の観点から言ったら公開再開の方がおかしいよ。
      別に著作権切れの所蔵本を全部ネット公開してるわけじゃないだろ。
      • by Anonymous Coward

        国会図書館の報告書を読む限りはしてますけど。

        主に戦前期までに刊行された図書について著作権処理を実施し 、約34万点についてインターネット提供を行っている。

      • by Anonymous Coward

        著作権切れで公開になんの問題もないのに、販売業者の申し出で非公開にする、というのがおかしいんだよ。
        だから、当然、公開再開も何の問題もないし問題とされることが問題なんだ。
        著作権切れてんだから、何を公開して何を公開しないかは自由。自由っていうのは、誰にも止める権利がないってことね。

    • by Anonymous Coward

      国会図書館としては、民業圧迫と言われるのは避けたい。
      なんでとりあえず方針がまとまるまで公開停止。
      なにも未来永劫というわけじゃない。

      これを今後の方針にされたら、著作権切れでも誰かが販売すれば(電子版をAmazonなどに出すだけでいい)、もう公開できなくなってしまうよ。

      なにか「この件はこういう特殊な事情があるから」という説明がなければ、いずれ公開再開しないわけに行かないでしょう。
      逆にちゃんと理由があれば、例外処理なら仕方ないわけで。

  • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 14時28分 (#2524423)

    結局なんだかんだ言ったところで、大蔵出版筆頭に日本出版者協議会とやらは著作物を公共の知として広めていく気なんかさらさらなく、
    金儲けの道具としか考えていないことがハッキリわかっていいですね。

    • by Anonymous Coward

      それもどうかなあ。
      先立つものがないと「公共の知」とやらを広めることだってできないでしょう。
      社長の主張をそのまま認めることはできないけど、「最近出版されたものはしばらくは公開しない」くらいの紳士協定はあっても許されると思います。

      • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 15時27分 (#2524463)

        著作権保護期間がいつ切れるかなんて事前にわかることで、それで出版したんだからそのコスト回収は自己責任としか言いようがない。

        # しかしこれ出版社のわがままを一方的に聞いてもらうだけでしょ。そういうのを「紳士協定」って言うのかな。

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2014年01月09日 16時43分 (#2524505)

        出版社側が「著作権法なんか知ったこっちゃねえ」って何やってんだか

        親コメント
      • 「著作者の死後50年は著作権が存続する」という著作権法は、十分すぎるぐらい紳士な協定(法律)な気がする・・・。
        親コメント
      • by Anonymous Coward

        期限が近付いたらちょっと修正して出せば、未来永劫公開されない紳士協定ですか

        • by Anonymous Coward

          古いアーティストがレコード会社の契約ギリギリで急にベスト版だしてまた休眠するパターンに似てますね。

      • by Anonymous Coward

        南伝大蔵経の復刊は1970年で全然最近ではない。

        • by Anonymous Coward

          >>一方、「南伝大蔵経」は、2001年~04年に大蔵出版によるオンデマンド版の提供が始まっており、

          • by Anonymous Coward
            十年も経ったのにまだ「投資コスト回収に一定の考慮をすべき期間内」というのはちょっと苦しくないですか?ましてやオンデマンド版だと在庫があるわけでもないし。
          • by Anonymous Coward

            復刊後にずっと売っていたものをオンデマンド出版にしただけで最近出版された扱いにできるのならば、ちょっと修正して出せば未来永劫公開されないね。

          • by Anonymous Coward

            もうすぐ権利が切れるようなもんに手を出す方がバカでしょ。
            経営者の問題では。切れるまでに儲かるならいいだろうけど。何の計画もなしにただ著作権にあぐらをかいてたってだけな気がする。

typodupeerror

計算機科学者とは、壊れていないものを修理する人々のことである

読み込み中...